バックナンバー4 2002年2月11日 掲載
導光板とは
字のごとく光を導く板・・・つまり板の端面より光を入れて、表面全体に光を出す板のことです。
身近なものでは、液晶のバックライトとしてディスプレー・携帯電話など、また単純なものでは
自動車のメーターパネルや操作パネルのバックライトとして以前から利用されている技術です。
素材としては透明度が高く加工のしやすいアクリル樹脂が主流です。現在は樹脂メーカーが
導光板専用の樹脂を製造しています。
導光板の構造例 クリックで拡大できます。
溝のピッチの差で均整度をはかっています。 光源の種類や板のサイズでこの溝のパターンが
それぞれ異なります。このパターン設計と光源の設定による光の導入とで輝度が決定されます。
導光板の種類
基本的には、板の加工方法により印刷・レーザー・機械加工の3種類が主流で、それぞれに
特徴があります。
印刷方式
通常はシルク印刷で処理され、光らせる部分だけを印刷して使用されるものが多く天吊り型の
サインに多く利用されています。
全面発光させることも可能で大量生産されているバックライトにはこの方法が多くみられます。
印刷方式は初期のパターン設計で印刷版の度重なる製作でのイニシャルが大きくなる欠点が
有りますが、量産効果によるコストはもっとも低くなる方式です。
輝度的には板の表面に密着した塗料による発光のためそれほど高く有りません。
レーザー方式
微細な加工を目的とした専用レーザー加工機で板の表面を加工する方法です。
試作や小ロット生産に適しており、初期イニシャルが小さくなりますが、量産に
あっては、加工時間の短縮が難しく量産コストは高くなってしまいます。
輝度的には最も優れた特性があり印刷方式に対して50%以上のUPが期待できます。
また、レーザー加工の特徴として角度深さが制御できることから、指向性や部分的な
偏向等の可能性を秘めています。
機械加工方式
レーザー加工と同じ板表面を刃物で加工する方式です。
レーザー加工ほど微細な加工はできませんが、加工機・加工時間がレーザー方式より
低コストで加工できますので今後印刷方式にとって変わる可能性が有ります。
輝度的にはレーザー同等の輝度が期待できますが、加工機の刃物の管理が難しく量産時に
安定した精度は期待できないことから、若干低めの設定で配慮すべきと思われます。
大量生産について
現在のディスプレーや携帯電話などで利用されるバックライトは非常に高い輝度を要求します。
これらの導光板は上記のレーザーまたは機械加工で輝度の最も高くなるパターンを設計し
これを原板としてインジェクションで成型して生産されます。
当社ではこの導光板を応用した各種商品の開発や試作をお手伝いいたします。
卓上デイスプレーから大型サインまでお気軽にお問い合わせください。
光源につきましても、冷陰極・蛍光ランプ・LEDと豊富な実績でお答えいたします。